こんにちは!京都住み子育てフルタイムワーカーの直原家の嫁担当・ふじこです。先日念願のiPad AIRとApple pencilを購入して少々浮かれ気味です。
最近そば殻の枕に変えた旦那担当・かかしです。
サメニンジャー箱推し中の保育園年長クラス、息子担当・ぴーすけです!
健康診断で優良判定だった直原家自宅警備員のアロマだにゃん。
いやー、毎年のことながらお盆休みも終わってみればあっという間だったね。
今年は珍しく家族揃って同じ日数の連休が過ごせたね。
いつも俺だけ連休中日に出勤ってパターンが多いからね。
でも、せっかくの連休もコロニャの影響で思い切って遠出ができにゃいって人も多かったんじゃにゃいかしら。
そうだね。ぼくもほとんどお家でサメニンジャーの動画を見て過ごしていたよ。
そんな感じで若干自粛モードだった直原家のお盆休みでしたが、1日だ兵庫県にある市立伊丹ミュージアムへ「ヨシタケシンスケ展」を見に行きました!
ということで、今回は絵本作家・ヨシタケシンスケさんの初の大規模展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の様子やヨシタケシンスケさんの作品の魅力について改めて語ってみたいと思います!
「ヨシタケシンスケ展へ行きたいけどまだ行けていない!」という方や、「ヨシタケさんの作品が好きで展覧会へ行こうか迷っている方」の参考になれば幸いです。
ヨシタケ作品の魅力を解説するこの記事の5W1H
この記事では、2022年8月のお盆休みに、直原家の3人で兵庫県にある私立伊丹ミュージアムで開催されている絵本作家・ヨシタケシンスケさんの展覧会を見に行った時の様子をご紹介します。展覧会では絵本の原画や構想メモなどの他、ヨシタケさんならではの趣向を凝らした展示品の数々に触れることができて、「ヨシタケワールド」 をたっぷりと堪能して帰って来ました。
展示会場の様子はもちろん、直原家おすすめの絵本作品と合わせて語っていきたいと思います。
絵本作家・ヨシタケシンスケさんについて
40歳で絵本作家デビュー
ヨシタケシンスケさんは、神奈川県出身の絵本作家です。1973年6月17日生まれ、本名は吉竹伸介。
筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了後、半年間の会社員生活を経て、大学の仲間たちの共同アトリエに参加。広告美術の仕事と並行して、イラストレーターとしても活動。
昼は美術屋さん、夜はイラストレーターという生活を約14年続ける中で、30歳で初のイラスト集『しかもフタが無い』(PARCO出版)を発売、そして2013年に40歳で「りんごかもしれない」で絵本作家デビューを果たす。
同作で第61回産経児童出版文化美術賞や第6回MOE絵本屋さん大賞2013第1位などを受賞。以後、絵本作家として数々の魅力的な作品を世に送り出し現在に至ります。
大人も子どもも楽しめるユーモアいっぱいの絵本
デビュー作「りんごかもしれない」で、2013年のMOE絵本屋さん大賞1位を獲得した後も、毎年同賞のトップ10に入るほどの活躍をされています。2021年までの間に、同賞での1位通算獲得数は7回にのぼります。(2014年、2019年以外の年は、1位を獲得しているという驚異的な数字です。)
惜しくも絵本屋さん大賞第1位を逃した2019年には(といっても、4位なのでトップクラスという事には変わりがありませんが)、『つまんない つまんない』(白泉社)の英語版『The Boring Book』でニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞されます。
世界のShinsuke Yoshitakeとして、アジアやヨーロッパなど10以上の国や地域の言葉に翻訳・出版されているヨシタケさんの絵本作品は、人種や文化を超えて世界中の人々を魅了して続けています。
スリッパを噛む赤ちゃんやシャツが脱げない男の子など、何気ない日常の1コマがシンプルかつやさしいタッチでユーモアいっぱいに描かれています。
小さなこどもの細かい仕草はもちろん、そんな子供たちと関わるおじいちゃんやおばあちゃんの穏やかで温かみのある描写にも心がほっこりとさせられます。
絵本以外の作品
絵本以外にも、「ヨチヨ父」「まるまる」などエッセー本を多数出版しています。ヨシタケさんのユニークな発想に触れる事ができます。
2022年7月には、芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんとの共著「その本は」も出版されていて話題になっています。
初の大規模展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」
この章では、全国4か所を巡回して開催されている展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の概要や会場の様子などを紹介しながら、ヨシタケさんと作品の魅力をお伝えします。
まだ間に合う!2022年夏、展覧会スケジュールとイベント概要
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」は2022年8月現在、ヨシタケさん自身初となる全国の会場を巡回しての大規模展覧会です。
その内容は、絵本の原画をはじめ、絵本作家になる前に制作した立体作品や、絵本づくりの為のアイディアメモやインスピレーションを受けた書籍やグッズなどヨシタケさん自身の愛蔵の品を400点以上展示しています。
今後の巡回スケジュールは以下の通りです。
- 市立伊丹ミュージアム(兵庫):2022年7月15日(金)~8月28日(日)
- ひろしま美術館(広島):2022年9月23日(金)~11月20日(日)
- 松坂屋美術館(愛知):2022年12月10日(土)~2023年1月15日(日)
(東京開催は2022年7月3日までで終了しています。)
直原家は阪急電車を乗り継ぎ、京都から市立伊丹ミュージアム(兵庫会場)へ足を運びました。
入場する為には事前予約が必要!!
新型コロナウイルス感染者の急増に伴う感染症対策のため、市立伊丹ミュージアムでも会期途中の7月29日(金)から全日程について、インターネットによる入場時間指定予約が必要になりました。
残念ながら、この記事を書いている8月26日の時点で兵庫会場の残り日程の予約は終了している模様です。
今後の感染状況によっては、この後の広島や愛知の会場でも、入場する為に事前予約が必要になる可能性は充分あり得ます。来場の際は、予約の要不要の確認は必ずするようにして下さい。
ヨシタケシンスケさんの頭の中を体感?!実際の会場の様子
前置きが長くなりましたが、やっとここからが本題です。
直原家の親子3人で訪れた市立伊丹ミュージアムでの展覧会の様子をレビューしていきます!
4つの展示フロア
順路1:絵本ができるまでの原点、アイデアの源泉、原石エリア。膨大なアイデアスケッチや絵本作家になる前にヨシタケさんが制作された作品が展示されていました。
順路2:絵本ができるまでの構想メモ、設計図など。絵本の世界感を体感できる参加型ブースもあり。こんな展覧会がやりたい!というヨシタケさんの様々なアイデアの中から、実現することができた展示品が特に多いエリアです。(実現しなかったアイデアは展覧会公式図録で見れます!)
順路3:絵本の原画展示。書籍になっている絵本も、フロア中央のテーブルで読むことができます。
順路4:ヨシタケさんの生い立ちから現在に至るまでの軌跡を追うエリア。出口に至るまで続くヨシタケワールド。ヨシタケさんが作る絵本の最後のページを読むときのように、思わずクスっと笑ってしまう仕掛けあり。
フロアの随所で垣間見る事ができる「ヨシタケワールド」
圧巻のアイデアスケッチ
ヨシタケさんは、A6サイズの小さなノートを常に持ち歩き、日常の中で見かけた些細な出来事や感じた事をメモに残しています。そのアイデアスケッチ(レプリカ)およそ2000枚が、フロアの壁一面に展示された空間はこの展覧会最大の見どころではないでしょうか。
天井付近まで貼りだされたメモは、すべての内容を観る事は物理的にできません。もし、これから展覧会へ行こうと思っている人は、是非このアイデアスケッチの壁の真ん前に立って見てください。
視界いっぱいに広がる膨大なメモにとにかく圧倒されます。そして、「ヨシタケさんはこんな事を感じながら生活しているんだ」「この中からまた新しい作品が生まれるんだ」というヨシタケワールドの源泉のほとりに佇む自分を感じる事ができる事請け合いです。
兵庫会場は、買い過ぎ注意?展覧会グッズあれこれ
展覧会といえば、会場で販売される関連グッズも足を運ぶ理由の1つになりますよね。会場でしか手に入らない貴重なアイテムもあるので、作品を見るのと同等の熱量で物販会場に訪れる人もいるんではないでしょうか。
本展覧会でも、会場の一角に物販スペースが設けられていて、ヨシタケシンスケさんの絵本や書籍はもちろん、ポストカードやクリアファイル、メモ帳などのベーシックなものから、Tシャツやマグカップなどの日用品、果ては革製のオリジナルカバー付きのスケッチ帳など希少なアイテムが多数販売されていました。
総額1万円!藤原家が兵庫会場でGETしたアイテム
直原家の3人で買い漁った戦利品の数々をご紹介します。
- ポストカード2枚
- シール(シールどこにはる?いくつはる?)
- アクリルクリップ(アキラが全部あけてあげるから)
- グラス(おしっこちょっぴりもれたろう)
- 絵本2冊(ころべばいいのに/おしっこちょっぴりもれたろう)
- 雑誌1冊(月間MOE特別付録付きヨシタケシンスケ特集号)
- 展覧会公式図録(こっちだったかもしれない)
ファン必見!絶対に手に入れて欲しい公式図録
特に注目すべきアイテムはなんといっても、この展覧会の公式図録「こっちだったかもしれない」です。
分厚い布貼りの上製本に金の箔押しを施した表紙は一見すると洋書のようです。「かっこよさげな本を買ってペラペラ眺める事が好き」と公言するヨシタケさんならではの見た目ですね。
内容は、展覧会を開催するにあたって、様々な理由でボツになったアイデアを中心にまとめられた「あったかもしれない、もうひとつの展覧会」がテーマになっています。
「会場に来てもらったお客さんに楽しんでもらいたい」という思いで、ヨシタケさんが書いた展覧会の為の構想メモ(A4コピー用紙で70枚以上)が100ページ以上にわたって収録されています。この構想メモも、ヨシタケさんの発想力に触れることができる作品のひとつです。
もちろん展覧会で実際に紹介されていた原画やアイデアスケッチ、絵本の設計図などもヨシタケさんらしい着色なしの線画で掲載されいます。(ヨシタケさんの絵本の彩色は、ブックデザイナーの方が担当されています。)
その他、学生時代に制作した作品やヨシタケさんの愛蔵品など会場に展示されていた立体物もフルカラー写真で載っていたり、ヨシタケさんのインタビュー記事など盛りだくさんの内容になっています。
「会場で感じたヨシタケワールドが鮮明に思い出され、もう一度展覧会に行きたい!」と思える公式図録、会場で手に入れて頂きたいNo.1アイテムです。
買い過ぎ注意!兵庫会場は順路の途中に物販エリアあり
直原家の3人が足を運んだ兵庫会場・市立伊丹ミュージアムの場合、物販スペースは2階の展示エリアから地下の展示エリアへ進む順路途中にある一室で販売されていました。
展示エリアの途中という事を失念して、欲望の赴くままに比較的重量のあるグッズ(図録、書籍、コップ等)を買ってしまったので(買った事には一切の後悔はなし!)、後半の展示を見る時に若干荷物になってしまったのは失敗でした。
展示エリアを全て見終わった後でも、物販会場には戻れるのでゆっくり展示を堪能した後で買い物を楽しんで下さい。
おすすめタイプ別!ヨシタケシンスケの絵本3選
ここまで、展覧会の様子を中心にヨシタケシンスケさんや絵本の作品などの魅力を語ってきましたがいかがだったでしょうか。最後に、嫁ふじこが特におすすめするヨシタケシンスケさんの絵本3冊を、息子・ぴーすけのお気に入りページと合わせてご紹介します。
ヨシタケワールドの原点「りんごかもしれない」
りんごに見えるそれは「もしかしたら〇〇かもしれない。」
ある日、テーブルの上に置かれたりんごを男の子が見つけます。男の子が、何の変哲もないそのりんごについてあらゆる可能性に思いを巡らす様子が描かれています。
赤を基調にした原色ベースで彩色された絵本なので、比較的小さなお子様への読み聞かせにもおすすめです。何より親が読んでて楽しい(笑い)
ちなみに息子・ぴーすけは、セカンドブックとして生後4カ月の時に本書でヨシタケシンスケデビューを果たしました。(ファーストブックは、かがくいひろし著「だるまさんが」でした。)
「タイヤがリンゴになってる車」や「グーローブがリンゴになったボクサー」など、どこかのパーツがリンゴに代わっている絵がいっぱい描いてある見返しのページがお気に入りです。
ヨシタケ流処世術「あつかったらぬげばいい」
誰にでも起こりうる日常の中の悩みやトラブルへの、ヨシタケさんならではのユーモア交えて「アドバイス」を示してくれる内容。言われてみれば当たりまえのような答えかもしれませんが、そんな当たり前が見えなくなってしまっている人に解決への気づきを与えてくれる1冊。
些細な事かもしれないけれど、自分にとってはそこそこ重大な悩みや不安を抱えている学生さんや社会人の方にも是非読んでもらいたい!
「スープが熱かったら」→「みんなでふーふーすればい良い」
僕、熱いのが苦手だけと、この本のこのページを読んでから、ラーメンやごはんをふーふーしながら食べられるようになったよ。
誰でも一度は経験あり?!「おしっこちょっぴりもれたろう」
おしっこの前か後に、ちょっぴりおしっこがパンツにもれてしまうもれたろうが、同じ悩みをもつ仲間を探す中で「外からは見えない悩みをみんな抱えている事」や「悩みを共有する事で気持ちが軽くなる様子」がユーモアたっぷりに描かれています。
もれたろうを通して「人の内面にある悩み」について考えさせられる深い内容ながら、とにかくもれたろうの所作が愛らしく読んでいて癒される一冊です。
小さなお子さんがいるお父さんお母さんはもちろん、おじいちゃんおばあちゃんがお孫さんと一緒に読むとより一層楽しめる絵本です。
ちょっぴりおしっこパンツが乾いて帰宅したもれたろうが、トイレで用を足した直後にまたパンツにおしっこがもれちゃうシーンは、何回見ても笑っちゃうよね。
まとめ「展覧会自体が1つの大きなヨシタケシンスケ作品」
絵本作家・ヨシタケシンスケさんの展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」を通して、作者本人と作品の魅力をお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか?
日常のちょっとした出来事を独自の感性で捉えて、それをユーモアたっぷりの絵と言葉で表現しているヨシタケシンスケさんの作品は、大人も子供の楽しめて考えさせられる内容だという事はわかったにゃん。
ものすごく端的にまとめてくれて感謝だよぉ~!!
リンゴ投げ楽しかったね~
そういえば、展覧会に行ったあと、しばらく読んでなかった「りんごかもしれない」ブームが再来して「〇〇はXXかもしれない」ネタをよく呟いているよな。
アロマは犬になりたかったかもしれない!
うんうん!!
シャチは魚の仲間かもしれない!!
え?魚の仲間じゃないの??
シャチはイルカやクジラと同じ哺乳類だよ。
さすが、お盆休みずっとサメニンンジャーの動画を見続けていただけあるにゃ。
こんな風に家族の会話や子ども発想力にも多大な影響を与えてくれる、ヨシタケシンスケさんの展覧会は2022年1月まで、関西・中部エリアを巡回しています。
距離的に難しい人も多いかと思いますが、展示会場まで足が運べる距離にお住いの方は是非展覧会でヨシタケさんの頭の中を体感してきてもらいたいです!
もしかしたら、他のエリアでも開催されるかもしれないね。
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